CameraQUARKの検証結果メーカーサイトでは触れられていなかったことで事前にご説明した方が良いと思われることがありましたので以下にまとめました。
1)Camera
QUARKの内容物
パーツがバラバラに入っていますので、使う際には組み上げていただく必要があります
2)組み上げた状態
アリガタ、カメラネジアダプターの向きはフィルターの(下の写真の上下)二か所、アリガタの向きはレンズ側とカメラ側どちらにも装着可能です
最後の向きに装着した場合、USBコネクターがアリガタに干渉する場合があります
使用するコネクターによってはアダプターのネジ込み時に傷ついたり、ねじ込んでからUSBコネクターが差込めないものがあるかもしれません
3)使用可能なレンズ
フィルターユニットは通常カメラレンズ用アダプターのマウント面よりほんの少し前に突き出します
従って使用するレンズはマウント後方への出っ張りが無いこと、もしくはフィルターユニットの先端と干渉しないだけの開口部を持つことが必要です
EFS 55-250mmF4〜5.6キットレンズとタムロン70-200mmF2.8を並べて比較するとキットレンズはフィルターユニットとレンズ後端が干渉してしまいます
このような場合、付属している延長筒を使用して接続しますが、その場合、一眼レフカメラでは合焦しない場合があります
ASI174MMなどの太陽撮影用のCMOSカメラでは接続方法がいくつもあり、光路長の調整範囲も大きいので大抵の場合は合焦するようです。
またCamera QUARKには4.2倍バーローレンズが組み込まれています。合成F値が17以上になるようにレンズは解放でF4以上のもの、もしくはレンズの絞りをF4以上に設定する方法を使うなどの工夫が必要です
4)一眼レフでの太陽撮影
DayStar社の宣材写真などでは一眼レフを撮影用カメラにしているものがありますが、実際に一眼レフで撮影してみると驚くほど像がふやけます。
検品時に不良品かと思うぐらいでしたが、眼視やASI174MMではきちんと確認でしましたので、フィルターの問題ではないことがわかりました。
一般的には使われていないデジタル一眼レフがこのCamera
QUARKによって使えるかのような印象を与えているかもしれないと感じています
実際はデジタル一眼の限界を超えるものではありません
また、アリミゾ金具で課題に固定した場合、一眼レフではカメラを回転させることができません。東西南北とセンサーの上下左右を合わせたい場合は架台側に別の仕組みを持たせなければいけません。場合によってはレンズの三脚座等の仕組みを活用した方が良いかもしれません
ZWOのCMOSカメラやDMKのCCDカメラの場合は接続方法が色々あるのであまり気になりません
5)レンズとカメラの組合せについて
上記のことより、使用するカメラとレンズについての組合せはユーザー側で確認しながら使っていただくことになります
弊社では発送前の検品環境として、上記の70-200mmレンズ、カメラはASI174MMを基本としていく方針です
今後ユーザー様から使用環境を教えていただき、それを共有する形でユーザーや購入を検討している人々に提供できれば、と思っていますご協力をお願いいたします
コボーグでも試してみました。ASI174MMに対しては拡大率は大きすぎるのですが、そこそこシャープな像を結んでくれます。
ただ、カメラのズームレンズを使ってHα太陽像を拡大縮小しながら観察、観望できるのはこの商品ならではの楽しみ方だと感じています。
テスト風景
経緯台に装着してのテスト風景
レンズ:Tamron 70-200 F2.8 → F4
ピント微動:カメラレンズ用マイクロフォーカサー 105mm
http://hoshimiya.com/?pid=45637562
太陽ファインダー:EMC ソーラーファインダー
販売準備中
カメラ:ASI174MM-Cool ただし非冷却
http://hoshimiya.com/?pid=96151809
使用バッテリー:Anker PowerCore 26800mAh
PC画面用日よけ:PC遮光シールド 太陽撮影用
http://hoshimiya.com/?pid=77980541
PC画面の様子
70mm のとき撮影した太陽像 200mmのときの太陽像